Greece–Turkey 40-Day Journey / Day 7 カランバカの朝 7:00 — 起床。ベッドの上で今後の旅のおおまかな計画を練った。とりあえず明日の電車でギリシャ第2の都市・テッサロニキに行き、少し観光してからトルコのイスタンブールを目指そうと思う。テッサロニキからは国際列車が出ているのだ。 10時頃、宿を出て町に向った。途中、路上に果物屋が出現していたので、大きなオレンジを指差して「ポーソ カーニ?(いくら?)」と聞くと、「1€」と店のおじいさんが笑って教えてくれた。1つもらうことにしたら、吊るしたバケツにゴロンゴロンとオレンジを入れて測っている。1€/1kgだったみたい。大きなオレンジ3つで、1kgを遥かに超えてたけれど、1€にしてくれた。お金を渡す時、おじいさんは、両手で私の手を包んでからお金を受け取った。その幸せな笑顔に私も幸せな気分になった。 見上げれば絶景のカランバカの町 カランバカ駅 それからカランバカ駅に向った。明日の電車の時刻を確かめていると、英語の危ういおじさんから、「テッサロニキ行きはまだないよ」みたいなことを言われた。昨日の事があるので、そんなに驚かなかったけど、さて、どうやってテッサロニキに向おう? 私が考えこんでいると、おじさんは英語がもう少しできる駅員さんをつれて来てくれた。その人はカランバカからパレオファルサロスという国鉄の主要路線と繋がる駅までバスで行って、そこから電車に乗れば良いと教えてくれた。どうやって行くかは解ったけど、乗り換えがやや不安。二人にお礼を言ってから、昨日も訪れたバスステーションに向った。窓口の女の人に、「テッサロニキに行きたいんだけど」と聞くと、7時ジャストにダイレクトのバスが出ていると教えてくれた。それはラッキー!でもちょっと朝早い気がしたので、他の便はどうかと聞くと、あとはトリカラで乗り換えがあるとのこと。ダイレクトの方が安心なので、明日はがんばって早起きすることにした。チケットの購入は明日の朝で良いとのこと。 カランバカ駅 空手道場…? 食料調達 ようやく移動手段が決まったので、スーパーで少し買い物をした。インスタントでいいので、どうしてもコーヒーが飲みたい!スーパーで荷物にならない10袋入りのネスカフェのインスタントコーヒーを0.7€(98円)で買った。それから私の好みの食生活からはどうしても不足しがちな脂質と鉄分の補給のために、ナッツとレーズン(0.91€)も買った。ダンがナッツばかり食べていたので真似してみたのだ。移動の時、キャンディやガムじゃなくてレーズンやプルーンを食べたら栄養も取れて良いじゃないの。旅の間は節約も大事だけど、健康にも気を使わないと‥‥。 ところで、コーヒーといえば、ギリシャのカフェでメニューを見ると、だいたい何処の店でも、コーヒーの欄の一番上(一番安いコーヒー)に『Nescafe』と書いてある。アメリカでファミコンを『ニンテンドー』と言うごとく、こっちでコーヒインスタントコーヒーといえば『ネスカフェ』。コーヒーを買うのに、「ネスカフェ1つ」と頼むのは最初抵抗があったけど、もう慣れてきた。もちろんカプチーノやフレーバー、フラッペなどもある。ラテはあまり見かけない。 お昼に一旦宿に戻って、宿の共同キッチンでお湯を湧かして早速さっき買って来たコーヒーを入れて、パンにジャムをつけて食べた。あぁコーヒー幸せ!そして、朝、露店の果物屋で買ったオレンジを食べてみる。おいっっしい!!なんでこんなに美味しいの!今までの私の人生で一番美味しいオレンジだった。ギリシャ人って毎日こんな美味しい果物を食べているんだろうか。甘みが強くてジューシーで酸味も絶妙!びっくりした。きっと燦々と輝く太陽のおかげだろう。野菜も果物も驚くほど甘い。明日の朝一番大きいのを食べよう。 15時頃、宿の近くにある11世紀のビザンティン教会に行った。シエスタ中で中に入れなかったので、外観だけ見学した。それから町の中をのんびり散策。カランバカにはまた来たいと思う。町自体に何があるというわけではないけれど、上を見上げればメテオラの奇石群が天に届けとばかりに聳えて、梺にはオレンジ色の屋根の町並が広がっている。朝は朝市、夕方になるとタベルナやカフェから音楽が聞こえ出す。町の中心に行けば適度に賑やかで、どの通りにも動物がいる。 明日朝が早いので、早めにチェックアウトをした。部屋はあけておいて良いとのこと。夕飯はオイルサーディンとパンをかじった。1食1€程度。やればできるじゃないの。 スーパーで大きなパンとジャムとオイルサーディン、コーヒーを調達 ネスカフェ最高 Location ■カランバカKalampakaG, Kalampaka 422 00, GREECE
Greece–Turkey 40-Day Journey / Day 7 月曜日の朝 ハッピーマンデー!店が開いている!昨日の夜は本当に暖かくて良く眠れた!髪も洗えた!洗濯物も乾いた!やっぱり宿は大事! 7:00 — 起床。支度をしてから町の中心部に降りて公衆電話から家に電話をかけた。ブログが更新されてないからと心配されていた。そんなに頻繁にネットカフェに行けないんだって!次に長期旅に出るときは、PCとネット環境を整えて行こうと心に誓う。ただ、持ち歩くの重いな…。 特に家では変わった事はない様子。電話を終えて、郵便局で妹にポストカードを送り、パン屋で朝ごはんのクルーリを買った。 宿の猫 宿の猫ズ 早すぎる再会 『地球の歩き方』に載っているメテオラ行きのバスストップ(バス停ではなく、広場にあるポイント)でしばらく待ったけど、バスが来る気配なし。またこのパターンですか。ハプニングにも、もう慣れてきた。水を買うついでに売店のおじさんに尋ねてみたら、「メテオラ行きはない。100m先のバスステーションで確かめてみろ」という。わけが解らずバスステーションへ。ところがとても混んでいて、窓口に行くには相当時間がかかりそう。近くに居たおじいさんに尋ねてみると、さっき私がいたところで良いという。やっぱりそうだよね、とガイドブックの情報を信じて元の場所に戻り、バスを待つけど、やっぱり来る気配がない。それなのに、通りすがりのおじさんが「メテオラ行きはそこでいいよ!」なんて声をかけていく。どっちだよ!棒立ちしていても寒いので、歩き回っていたら、昨日別れたダンとデイビットから「キヨ?」と呼び止められた。早すぎる再会! 彼らが言うには、確かにバスはいつもはここから出ているんだけど、今はオフシーズンなので、そもそもバスが運行していないらしい。そういうことか!英語圏の人の英語はわかりやすくて助かる!(笑)今度こそちゃんとした情報を確かめに、バスステーションに行くと、やっぱり今の時期はバスがないとのこと。タクシーでメテオラ山頂まで行くには5€かかる。高くつくなぁ…と思っていると、ダンが「3人でシェアすれば大丈夫さ!」と言ってくれた。嬉しい!また仲間に入れてくれるのね!タクシーを捕まえて、1.5€でメテオラ山頂の修道院、メガロ・メテオロン修道院まで行けた。間近で見る奇石群は圧巻。昔はこの岩の塔一つ一つに24もの修道院があったのだけど、今は修道士が減って5つになっている。 メガロ・メテオロン修道院 メテオラ観光 ダンが「僕らは2つ3つ修道院を見て、歩いて村へ降りるつもりなんだけど良い?入場料が2€づつかかるしさ」と言うので、「いいよ」と返事をした。私もそのつもりだった。 二人は今日中にここから西のイオアニナに向うという。「今日中!?」とびっくりして聞き返すと、「僕はゆっくり旅をするのが好きなんだけど、デイビットは素早く回って世界中を見てまわりたいんだよ」とダン。コルフ島では少しゆっくりしたいとダンは言ってたけど、デイビットはゆっくりなんて絶対しないと思う…。 メガロ・メテオロン修道院に無事に到着!修道院内は、女性は足首まで隠れるスカートでしか立ち入れないので、入口で「あなた、女の子よね?ダメよー」みたいなことを言われ、巻スカートを借りて、ジーパンの上から巻き付けた。「似合う似合う」とダンが笑う。 メテオラ最古のメガロ・メテオロン修道院はすごかった。中のイコン(宗教画)や博物館は威圧的なほど豪華。キリストを中心にして使徒や天使が囲むドーム状の壁画、拷問の数々を描いたイコンに終始鳥肌がたちっぱなし。金の飾りがたくさんついた重々しい衣装に、金ぴかのレイピアや銃を身に着けた人物が、旗をかかげて人の首を刎ねている。室内に流れるビザンティン音楽を聞きながらそれらを見ていると、「何のために?」と問いたくなる。じっくり時間をかけて見学してから、テラスに出た。一気に頭がタイムスリップから抜け出したような感じがした。 日本人のツアーの一行がいて、日本語が聞こえてくる。ダンが近くに居たアジア系の男の子たちに、私達3人一緒の写真を撮ってくれるように頼んだ。ファインダーを覗いて「わぉ!身長が!」と笑われた。私は152センチしかないし、デイビットは2m以上あるからね。「ドレミかな?」「いや、ミドソだろ?」などと盛り上がっている。 それからしばし休憩。ダンはトイレに行き、デイビットは何処かに行った。日本人のおばちゃん達のシャッターを押してあげたりしていると、さっき写真を撮ってくれたアジア系の男の子に写真を撮ってくれと頼まれ、「いいよ」と手を差し出したら、「違うよ、一緒に写って欲しいんだ」と言われて、なぜかひと様の写真に写りこんだ。 ダンが笑いながらその様子をみていたので、ダンの方へ歩いて行くと、「彼等、日本人?」と聞かれた。「違うよ。『イーアルサン』って数えてたから中国人だろうね」と答えたら、「そっかー、僕には言葉が解らないよ」だって。いや、私だって解らないよ。 「ミドソ組」記念撮影 ダンからバナナもらった 修道院を飾るイコン 双頭の鷲の紋章 カストラキ村へ メガロ・メテオロン修道院で、かなり時間を使ってしまったので、あと一つだけ見学してから下山することにした。ダンとデイビットは、今日の15:15 カランバカ発のバスに乗らなければならない。 すぐ近くのヴァルラアム修道院に行ってみたけど月曜日は休館日だった。あと一つを何処に絞るか作戦会議をして、帰り道に立ち寄れるルサヌ修道院に行くことにした。1時間くらい歩いて、ルサヌ修道院に到着。この修道院は尼僧院で、こぢんまりとしていて、あまり見るところはない。でもとても手の行き届いたこぎれいな修道院だった。ここの見学はさくさくと終わったので、下山することにした。 ダンとデイビットが泊まっているキャンプ場があるカストラキの村を目指して歩いていく。ダンからパンとオリーブをわけてもらってお腹いっぱい。道中素敵な草むらを見つけて、「いいわーー!」と写真を撮っていると、ダンが首をひねって「う~~ん、グレイトな‥‥草むらだね!」と言った。 ダンがデイビットに聞こえないように声を落として、「デイビットの言葉はアクセントが強いから、聞きとりにくいんじゃない?オーストラリアのなまりでさ」と言うので、「ていうか、そもそもデイビットはあんまり喋らないしね。あ、でもさっき、トゥダーイ(today)とかマンダーイ(Monday)とか言ってたね」と言うと、「そうそう、ソレだよ!」とニコニコしながらダン。可愛いおじちゃんだなぁ、ダンって。まさかこんなところで高校生の時に授業で習ったオーストラリア英語のなまり知識が活用されるとは思わなかった。 二人で笑っていると、ディビットがふり返って「キヨ、大丈夫か?」とニッコリしたので、「大丈夫、歩くの好きだから!」と片手を挙げて返事をした。バッグに付けている万歩計を見ると、今日は既に10キロ歩いていた。そのうち二人が泊まっているキャンプ場が見えてきた。二人はこれから荷物をまとめて、カランバカを発つのだ。キャンプ場の前で「会えて本当に良かったよ」と言って握手をした。「安全な旅をするんだぞ」とデイビット。「イスタンブールでまた会おう!」とダン。本当にお世話になりました!最高に素敵な人達だ。どうもありがとう! ダンとデイビット ルサヌ修道院 グレイトな草むら カストラキここまで 修道院、下から見たら カランバカに延泊 二人と別れて、カストラキの村からカランバカの町まで歩いて帰った。途中、この寒いのにノースリーブを着こなす金髪美人のお姉さんから「メテオラはこっちであってる?」と聞かれて「うん」と答えたけど、美人に動揺して「結構遠いよ」と言いそびれた。 カランバカに戻ってきてから、ネットカフェに行き、友達にハッピーバースデーのメールをして、そのまま1時間ほどチャットした。その後スーパーでオイルサーディンとジャム、パン屋で大きなパンを買った。全部で1.2€いかなかった‥。こうやって食いつなげば良いんだ。ちゃんとした食事は病気しない程度に数日置きでいいや。旅のお供にビタミン剤を持って来たのはかなり正解! 昨日の夕方この町に着いたので、まだ少し物足りなくて、明日までここにいることにして、宿のオーナーに延泊を告げた。このオーナー、とてもひょうきんで面白い。明日はカランバカの町を、じっくり散策しようと思う。 Location ■メガロ・メテオロン修道院Holy Monastery of Grand MeteoronG, Kalampaka 422 00, GREECE
Greece–Turkey 40-Day Journey / Day 6 海外あるある移動トラブル 4:30 — 起床。どのみち寒くて眠れないので、朝6:30発のラミア行きのバスに乗ろうと町外れのバス停に向った。けれど、バスも来なけりゃバスステーションも開かない。辺りは当然まっ暗で星がまだきらめいている。チケット売り場のおじさん、明日ここに来いと言わなかったか?極寒の中、1時間くらい待っても全然バスがやって来る気配がないので、仕方なく再び宿に戻って待つことにした。宿に戻ったとて震えるくらい寒いんだけど‥‥。 9:00 — 再びバスステーションに行った。その頃にはバスの乗客がいて、バスステーションのドアを引っ張ったり叩いたりして、首をひねっている。 あ、そうか!その時天啓のごとくひらめいた! 日曜日だ!このあたりじゃ、ほとんどの店が日曜日は徹底して営業しないけど、まさかバスステーションも営業しないだなんて!アテネから一緒だった中国人の女の子二人連れがバスを待っていたので、挨拶をして、バスのチケットはどうしようか、まぁバスの中で買えるだろう、などと話しをした。ギリシャの乗り物で無賃乗車すると罰金がすごいのだ。抜き打ち検査にひっかかるとどんな理由があろうとも運賃の40倍の料金を払わされるらしい。恐い恐い。でも今日は仕方ないよね。だって買えないんだから! 中国人の女の子二人は英語が上手で発音も良くてうらやましい。40日間旅をするのだと言うと「遺跡に興味があるのね。でもいくつも見てると全部同じに見えてこない?」と聞かれた。まぁねぇ…。「それでも自分の目で見たいの」と応えた。 二人はこれからアテネに戻るのだという。10:30過ぎに10:15発のラミア行きがやってきた。二人と別れてバスに乗り込む。私の他には外国人男性バックパッカーが二人。バスの中でラミア行きのチケットを6.50€で購入。昨日バスステーションのおじさんは7.80€って言ってなかったっけ?コミッション込みの料金だったのかな。日本と違って至る所で手数料が発生するから日本人は戸惑うよね…。 パーティー結成 ラミアまでは2時間だと聞いていたのに、1時間かそこらで、バスが停まった。車掌さんが「ラミア、ラミア」と叫んでいる。「ここ、ラミア?」と後ろを振り返って背の高い男の人に尋ねると、「違う、ラミアは乗り換えだ」とのこと。えーーー、聞いてないし‥‥。何処とも知れない場所でラミア行きのバスを待つことになった。あ!そういえばデルフィで会ったケンブリッジ在住のご主人が「ここまで来るのが大変だった」って言ってた!詳しく聞けば良かったよね…。 ここはいったい何処なんだ?さっきの男の人に「何処まで行くの?」と聞くと、「カランバカ」と言う。「電車で?」と聞くと「バスだよ」と。バスもあるの??私はラミアで電車(OSE)に乗り換えてカランバカに向うつもりだったんだけど、ラミアについての情報が何も無い。人口4万人以上の町らしいので、何処かで地図くらいは手に入るだろうと考えていたんだけど‥‥。 私は咄嗟に「一緒に行ってもいい?」と聞いた。絶対その方が確実な気がした。男の人は笑顔で「もちろん!着いておいでよ!」と快く承諾してくれた。 バス停でその人と話しをしていると、デルフィから一緒だったもう一人のバックパッカーの男性がやってきた。背が低くて、禿げたおでこと肩までの長い髪がヒッピー風に見える彼の名前はダン。カリフォルニア出身だとか。最初に話しをした、身長が軽く2m以上ある男の人はデイビット。オーストラリア人だそう。デイビットがダンに「カランバカまでこの娘が一緒に行きたいってさ」と説明すると、ダンが明るい声で「Sounds good! We've got a party now! 僕らはパーティーになったね!」とニコニコしながら言った。 ドラクエの仲間が増えた時の音が聞こえる。移動の不安がなくなってちょっとほっとした。 しばらくして乗り換えのバスがやって来た。長距離バスは良い。重たいバックパックはバスの下に入れて預かってくれるし、車内は暖房が入っていて暖かい。走ること1時間。ようやくラミアに到着した。そして私は唖然。目の前はガソリンスタンド。荒涼とした風景の町には日曜日のため働く人すら皆無。絶対電車の乗り場なんて捜せない。「はーーー」と嘆息していると、デイビットがバスの運転手と話しをして戻って来た。バスは2時間待ちで、カランバカの一つ手前のトリカラという町でもう1度乗り換える必要があるという。時間があるのでランチにしようか、ということになった。食事ができる店を探して歩くけど、何処も日曜日なので開いてない。これはもう「日曜日の恐怖」としか言い様が無い。やっと見つけた店で、料理の値段を聞くと、チキンが1皿10€と言われ、結構高いのでスーパーで食料を調達することにした。私が菓子パンを買うと、ダンから「そんなジャンクなものを食べて…」と言われた。道ばたでパンを水で流し込みながら話しをした。ダンは旅を始めて3ヶ月、デイビットは1年になるんだそう。私は友達が4月の末にギリシャに来るから、後で合流するんだと言うと、「日本から?いいねぇ」とダン。ダンはよくお喋りをする優しくて楽しい人だ。逆にデイビットは無口。黙々と歩いていく。デイビットはオーストラリアに奥さんと子供がいるんだって。どうして1年も旅ができるんだろう? ここで乗り換え?え、無理。 ギリシャ正教会のカミラフカを着用した司祭様(帽子のてっぺんにつばがあるのでたぶん…) ラミア行きのバス カランバカ到着 それから1時間くらい待って、ようやくトリカラ行きのバスが来た。トリカラまで7€。一昨日からの猛烈な寒さと、この移動の疲れがどっと出て来た。バスの中でウトウトしながら今日は暖かい宿に泊まろうと心に誓う。 トリカラまで2~3時間。それからまたバスを乗り換え、カランバカまで40分。体力の限界だと思っていたのに、ダンが指をさして教えてくれたメテオラの幻想的な奇石群に圧倒されて、完全に目が覚めた。空に向かってそびえる400mを超える大きな奇石の上に建つ修道院、梺に広がるオレンジ色の町並み。カランバカでバスを降りると、ダンとディビットは、さらにメテオラに近いカストラキの村で宿を探すかキャンプをすると言う。私は疲れていたので、カランバカで休むと告げて、「明日また会うかもね、本当にありがとう」と言って彼らと別れた。 さて、また一人になった。バックパックを背負って、立地の良い安宿を尋ねたけど、改装工事中だった。少し遠いけれど、デルフィで日本人夫妻から教えてもらった宿を尋ねてみようかと思って、緩い登り坂をのぼり始める。もっと遠いかと思ったけれど、町から10分ほどでたどり着けた。これがすっごく綺麗な宿!トイレ、バス、暖房付きで、ベッドは大きくてふかふか。共同だけど冷蔵庫とキッチン用品は全部自由に使って良いとのこと。もちろんいつでもお湯が使える。これで25€!オーナーは楽しい人だし、もう値切る気にもならずに即決。ベランダの椅子の上でネコが昼寝をしている。5€でこの差かぁ‥‥。荷物を部屋に置いて、早速デルフィでできなかった洗濯をした。やっぱり宿は大事だと痛感。寝るだけなんだしと思っていたけど、旅先ではそこしか帰る場所がないわけで。夏ならともかく、寒いからといってカフェに入ったりしていては、余計にお金を使ってしまう。少し学習した。 それにしても、メテオラとカランバカは居心地が良い。少しここでゆっくりしたいと思った。 カランバカ到着 宿を探して巨石に向かってゆるい登り坂を行く 素敵宿・アルソスハウスの外観(2005年当時) 暖房万歳!! カランバカで早めの夕食 一息ついてから町に降りて、ネットカフェの場所を確認。明日は友達のバースデーなので、メールしないと。 宿への帰り道、おじさんばかりがたまっているファストフード店でスブラキピタと水(2€)を買ったら、席に座って食事していたおじいさんが、ここに座りなさいよと手招きしてくれたので、相席させてもらって、一緒にテレビを見ながら食事した。2€(280円)でお腹いっぱい。 それにしてもテレビではハチの巣とハチミツの映像が流れていたのだけど、なぜかテロかなにかがあったような物々しい放送だった。現地リポーター、目まぐるしく変わる解説員、忙しく流れるテロップ、みたいな。大事件なのだろうか。ハチがぶんぶん飛んでいる。 しかし後になってギリシャのニュースはこういうものなのだというのが解って来た。 Location ■カランバカKalampakaG, Kalampaka 422 00, GREECE
Greece–Turkey 40-Day Journey / Day 5 デルフィ遺跡 昨日は寒くて寒くてなかなか寝つけず、明け方、少し暖かく感じはじめたころには凍死とはこんなものかと考えたりした。8時まで寝て、町の入口にあるバス停に明日のラミア行きのバスを確認しに行った。ラミアで電車に乗り、いくつか乗り継いでメテオラに向うつもりだった。 バス停に行く途中、60代くらいのアジア系の品の良いご夫婦に「日本の方?」と声をかけられた。「そうです」と応えると、「まー、こんなところで日本人に会うなんてねぇ」と奥さん。二人はメテオラからデルフィにやってきて、これから遺跡を観光するのだと言う。このご夫婦は日本人だけど、イギリスのケンブリッジ在住とのこと。ギリシャやトルコでは、他のヨーロッパの国々からやって来た日本人に多く出会った。シーズンでもないこの時期、アジアからわざわざやって来る人は少ない。純粋に遠いもんね。ご夫婦からメテオラ観光の足場となる、カランバカの町のお勧めの宿を教えてもらった。私がバスの時刻表を見に行くのだと言うと、「ここまで来るバスは本当に大変だったよ」とご主人。乗り継ぎで、不便な場所で2時間待ったとぼやいていた。 二人と別れてバス停へ。ラミア行きは6:30、10:15、15:00と一日に3本あるみたい。お土産屋兼キオスクみたいなバスステーションでチケットの値段を聞くと、7.80€。2時間で着くという。10時のバスでいいかな、でも夜までにはカランバカで宿を決めなければならない。かといって朝6時半のデルフィの朝を考えると寒さにぞっとする。 手書きのバスステーション 手書きの時刻表 遺跡探索 バスの時間は後で考えることにして、今日は絶対行っておきたいデルフィ遺跡の観光に向った。チケット売り場で博物館の見学料込みのチケットかと聞かれたけど、3€をケチって「Ruinsだけでいい」と言った。ガイドブックに解説が載ってるから良いってことで。せっかくこんなところまで行ったんだし、博物館は見れば良かったよね・・・。 デルフィは最高神ゼウスが「世界の中心」と定め、ゼウスの息子である太陽神アポロンが信託をを授けた古代ギリシャの聖地の最高峰。世界遺産デルフィの古代遺跡は、神託を始めたアポロン神殿を中心に、山の斜面にしがみつくように造られている。周囲の山々の荘厳さもあいまって、観光地というよりも今もなお「聖域」なのだと感じる大きな遺跡だった。アポロン神殿の入り口にはかつて、『汝自身を知れ』という格言が刻まれていたとか。 古代劇場やスタジアムは本当に綺麗に残っている。古代劇場の観客席は、今でも普通に座れるし、現在でも公演が行われているらしい。スタジアムでは観光にやってきた中高生くらいの男の子達が一斉に駆け出し、陸上競技の真似事をしていた。その中にさっきバス停の近くで会ったケンブリッジから来たご主人を発見して、「若いなぁ」と微笑ましく思った。 アポロン神殿 今でも公演が行われている劇場跡 古代の陸上トラック カスタリアの泉 デルフィ遺跡から少し離れたところにある、カスタリアの泉(ストーカー避けになるから是非行くようにと友人に言われていた)と、マルマリア(アテナ・プロナイア)の神域を訪れた。 カスタリアの泉…? アテナ・プロナイアの神域 休憩 遺跡を堪能した後、町に向って歩いていると、かっちょいい男の子4人組が手を振って、一緒に写真に写れと言うので写った。腰に手を回すあたり、絶対イタリア人。でもキャッキャとしているので変な気があるわけじゃない。 町に戻って来て、寒さのあまり、カフェに入った。サンドイッチとココアを注文(6.5€)。もうすぐシエスタの時間だよなぁと思いながら、暖かいので2時間くらい居座って、日記や手紙を書いた。もう少し暖かければ安宿で充分だけど、寒い時期は暖房は必須かもしれない。洗濯物は乾かないし、外を歩いて回ったのにお風呂に入れないのも辛い。次の町では食費を押さえて少し良い宿に泊まろうかと考えた。ここがどのくらい寒いかといえば、室内で上着を着ていても、ガタガタと震えが来る程だ。あまりの寒さに思わず家に防寒着を取りに帰りたくなった。 ここ数年で、ユーロがとても強くなっていて、ギリシャの物価は安くない。サンド1つ買っても2.4~3€(480円)くらいする。どうやって節約しようかと考えながらミニスーパーに入ると、食パンがたくさん入って1.5€ほどで売っていた。これで食いつなげば2日くらい持つのでは??今度からそうしよう!スーパーで晩御飯用にインゲンのトマトソース煮のような缶詰めを買って食べた。これがとても美味しくて大正解♪ 0.3€の菓子パンを半分かじって、残りは明日の朝食べる事にした。 ホットココアとサンドイッチ ミニスーパーでゲット Location ■デルフィ遺跡 Archaeological Site of DelphiDelphi 330 54, Greece
Greece–Turkey 40-Day Journey / Day 4 アテネからデルフィへ 6:00 — 今日からアテネを離れてデルフィに移動しようというのに、外は嵐みたいな天気。早起きしたのになぁ…。ちょっと宿で時間を潰して、8時頃、ようやく風が落ち着いてきたので、チェックアウトしようとすると、受付の横で宿のおじさんが椅子に腰掛けたまま項垂れて寝ていた。申し訳ないけど、声をかけて、チェックアウトする。今日のおじさんは、いつもの「カブ」のおじさんじゃなくて、紳士的な人だった。 郵便局(OET)でまた少し両替をして、昨日調べておいたバス停へ向う途中、クルーリ屋台を発見!朝ごはんのクルーリ(Koulouri)を買った(0.3€)。「アフト パラカロー(これください)」など、少しだけギリシャ語にチャレンジした。それにしても今日は異常に寒い!暖かい飲み物が欲しくて、コーヒーショップに入ってカプチーノを買うと、1.90€と高!せっかくクルーリが安かったのに。カプチーノって万国共通で高いんだわ。 さて、バス停へ向かう途中のペリープテロ(キオスクみたいなところ)でバスの乗車券を0.45€で買って、『地球の歩き方』に載っているバス停でバスを待つ事10分。バス停に無造作に貼ってある走り書きのようなギリシャ語の貼紙になんとなくイヤ~~な予感がする。もう少し待ってから、誰かに聞こうと思っていると、バス停にやってきたおばあちゃんから、ギリシャ語で声をかけられた。一生懸命説明してくれているのだけど、さっぱり言葉が解らない。身振りから察するに、たぶん「バスは手を横に挙げて合図しないと停まらないのよ。私がお手本を見せてあげるから見てなさい」と言われているように思う。バスが通りかかって、おばあちゃんが片手を水平に挙げるとバスが停まった。 停まったバスの行き先番号が私が乗りたいバスの番号と違うので、バスに乗り込んで運転手さんに聞いてみると、最近乗り場が変わったらしい。「その角を曲がって50mくらい先だよ。024番だから」と教えてくれた。 教えてもらったバス停で待っていると、間もなく024番のバスがやって来た。ジェームス・ヴァンダーピーク似の運転手のお兄さんに、「リオシオン・ターミナルに行きたい」と言うが、通じない。実は昨日もバスのチケット売り場で聞いてみたんだけど、通じなかった。『Liossion』の発音が違うみたい。仕方ないので、こんなこともあろうかと準備しておいた、必殺プラカード(メモ帳に大きくギリシャ語で”リオシオンターミナル”と書いたもの)を見せた。「ここに行きたいの?乗りなよ」。やっと通じた。(笑) バスの中はアナウンスは一切ナシ。”そのあたり”にやって来たら、手すりに付いているボタンを押して、バスを降りるという仕組みなんだけど、”そのあたり”が解らない旅行者なので、運転手のお兄さんに「着いたら教えて」とお願いして一番前の席に座った。ターミナルっぽい場所を通りかかった時、運転手のお兄さんが、バックミラー越しに絶妙な目配せをしたので、「Thanks!」と言って席を立とうとすると、「まだだよ!」と言われた。紛らわしいことしないで、ジェームス。運転手のお兄さんが親切に「次だから」と教えてくれたので、無事にリオシオン・ターミナルに辿り着けた。ターミナル?バスの収納庫なんじゃ…?ってかんじの場所だった。 クルーリはギリシャの伝統的なパン。 リオシオン・ターミナル 長距離バスで移動 ターミナルの中に入って、デルフィ行きのチケットを11.80€で買った。リオシオン・ターミナルは、長距離バスが出ているターミナルで、待ち合い室には大きな荷物を持った人がたくさん座っていた。私もそこに座ってバスの到着を待っていると、6~7歳くらいの男の子が私の膝の上に紙きれを置いていった。他の客にも同じように紙を配り終えた男の子が戻って来て私の顔を伺う。紙にはギリシャ語で何か書かれていた。私には読めないけど、たぶん「お金頂戴」だろう。私は「NO」と言って、他の客がしているように、紙を床に捨てた。男の子は日本人の同じ年頃の子供にはとうていできそうにない深刻な顔をしていなくなった。こういう時、お金をあげるかどうかは人それぞれだけど、何かを感じて考えることは大事な事だと思う。 10:30 — デルフィ行きのバスがターミナルに入ってきた。バックパックをバスの下に乗せて、バスに乗り込む。長距離バスは全席指定。自分の席が解らなくてうろうろしていると、ガタイの良いお兄さんがチケットを見てくれて、席を教えてくれた。隣の席になったマダムと話しをすると、彼女はデルフィで宿をしているという。Apollon Hotelという名前で、「よかったらおいでよ」と誘われたけど、なにげにガイドブックを見たらBクラスのホテルだったのでやめた。 山がちな道を3時間ちょっとかけてバスは進む。車内にラジオから少し古く感じるような曲が流れてきた。高橋真梨子の『駅』をアップテンポにしたような歌だ。出発して2時間経ったころ、トイレ休憩があった。トイレに並んでいると、二人連れの中国人の女の子達が、たまたま目の前が空いたので、途中から割り込んだ形でトイレに入った。別に急いでなかったので、気にもしないでいると、後ろにいたイタリア系のお姉さん達が「あなたが先だったのにね!!」と御立腹。また別のおばちゃんが入ろうとしたので、お姉さん達が「このセニョリータが先なのよ!」と言ってくれた。周りの人全員に「ありがとう」と言ってトイレに入ることになった。 休憩からしばらく山道を走って、途中、絵に描いたように可愛いアラホバという町を通った。ギッシリと詰まったオレンジ屋根の家に、石畳の道。タイプは違うけど、サントリーニと張る可愛さかもしれない。ここでバスに乗る時に席を探して手伝ってくれたお兄さんがバスを降りていった。この町はスキーができることでで有名なんだとか。スキーやってそうだなぁと思って後ろ姿を眺めていると、お兄さんが振り返って、私にパチリとウインクした。カーーッチョイーー、そのウインク!私もやってみたい!でも顔が濃くないとムリなウインクだ。 細い道を大型バスと大型トラックがすれ違う。「おぉー!メルセデスダンプ!」と喜んで写真を撮るも、その後に見るバスもダンプもなんでもかんでもベンツ製で面白くなくなった。ヨーロッパで頑丈さを求められる車はほぼベンツ製みたい。 アテネ→デルフィ行きのチケット メルセデス・ダンプ デルフィ到着 そんなこんなでバスは目的地・デルフィに着いた。今日は朝から寒かったけれど、ここは山の上なので吹き付ける風が死ぬ程冷たい。桜が咲き終わり、菜の花の匂いが町中にしているのにこの寒さ!ひとまず宿を探すことにした。大通りを歩いていると、宿の前に立っていた客引きのおじさんと目があった。せっかくなので部屋を見せてもらうことに。ものすごく良い部屋だった。ダブルルーム、バス・トイレ・朝食付きで35€だという。バス・トイレ共同ならどうかと聞くと30€だ。高いだのああだこうだと言っていると、朝食なしにして、25€にしてくれると言う。ものすごく良い部屋があっと言う間に10€下がる。それでも節約の鬼姫(友人が命名)たる私は、寝るだけなんだぞと思って他を見てみることにした。結局別のペンションで20€の部屋を見つけてそこに決めた。アテネじゃないんだし、もう一声欲しかったけどなぁ。だけど後から猛烈に後悔。今日は寒すぎる。暖房のあるさっきの部屋にするんだった。 E20の安宿 奥に光っているのはコリンティアコス湾 タベルナに初挑戦 それにしても田舎は良い。一眼レフカメラも気軽に出せるし、騙そうとする輩もいない。聖なる山に囲まれたオレンジ色の町を探索しながら写真を撮って回った。それからお腹が空いたので、タベルナ(食堂)に初挑戦。オリーブオイルのスパゲッティとグリークサラダを注文した。でも量が絶対一人前じゃない。フェタチーズがどーんと乗ったグリークサラダは、キュウリ、トマト、ピーマン、タマネギなどの野菜をチーズとオリーブオイルとで合わせて食べる。フェタチーズは塩辛いけど美味しい。(後で塩辛くないフェタに出会ってこれにハマった)スパゲッティは「ウソでしょ?」と思うほど太くて、アルデンテのアの字もない。さらに上からチーズ攻め。でもこれが案外イケる。量が半端じゃないのでどちらも半分くらいしか食べれなかったけど、美味しかった。全部で10.50€。贅沢した。でもたまにはマトモな食事を入れないと病気したら元も子もないので、良いことにした。 それからまたちょっと町の中を散策して、夕方宿に戻った。寒すぎて耳当てが欲しい。夜はさらに気温が下がり、大変なことに。安宿だから当然暖房はないし、シャワーのお湯もぬるま湯程度。間違い無く風邪をひきそうな気がして、髪は洗わなかった。ドライヤー持ってないもの。少ない服を4枚着込んで寝た。伝統的なギリシャのベッドは、布団や毛布じゃなくてラグのようなものを掛けて寝るようになっているみたいで、暑い時はよさそうだけどまるで暖かくない。4枚重ねてみたけど重たいだけ‥‥。 グリークサラダ ごん太パスタ Location ■デルフィ Delphi
Greece–Turkey 40-Day Journey / Day 3 初めてのギロ・ピタ 7:00 — 起床。昨夜は飛行機疲れのため、10時間寝倒した。支度をして、「出かけてきま~す」と宿のおじさんに挨拶すると、「おーし、帰って来たら、カフェに行こう! ギリシャのカフェはイイんだぜ!」と、昨日と同じことを言っている。(そして「俺のカブに乗って」を忘れない) プラカ地区一帯をぐるぐると探検した。今日はちょっと肌寒い。 猫や犬がとても人懐っこくて、足下に近づいて来る。写真を撮りながら歩き回っていると、お腹が空いてきたたので、ギロ・ピタ(E1.50)を食べた。周囲のお土産屋に気をとられていたら、見落としてしまいそうな小さな店だったけど、女の子達が店の前でお喋りしながら食べていたので、そこが店なのだと分かった。 注文は窓から。狭い店の中に、白髪のおじちゃんと、炭火焼きの肉の塊が2種類グルグルと回っている。おじちゃんに「写真撮ってもいい?」と聞くと、店の中に入れてくれて、一緒に写真を撮らせてくれた。初めて食べたギロ・ピタはホントに美味しかった。削ぎ切り肉と野菜とフライドポテトをナンで巻いたようなやつなんだけど、ボリュームたっぷりで大満足! 落書きも秀逸 アントニスのギロ・ピタ ローマン・アゴラ それから、ローマン・アゴラに向かう。入場料は昨日行ったアクロポリスの入場券があるのでタダ(48時間有効)。ローマン・アゴラは、ローマ時代初期の市場兼集会場。入ってすぐのところに、「風の神の塔」がある。八角形のこの塔は、かつては、日時計、水時計、風見の3役をこなしていたらしい。上を見上げると風の神の彫刻がものすごく良い。 ローマン・アゴラは本当に民家のど真ん中にあってびっくりする。遺跡の中を普通にトラムが通っていったり。ギリシャは古代と現代が近すぎる。 風の神の塔 遺跡と民家の距離感がすごい 古代アゴラ(アテナイのアゴラ) それから、古代アゴラ(アテナイのアゴラ)とヘファイストス(テセイオン)神殿に向かった。 途中、ちょっと道を間違って、大通りじゃない道を通ると、おばちゃんが猫の大群に餌をやっていた。おばちゃんに挨拶したけど英語が通じなかった。しばらく猫たちと戯れた。ギリシャのおばちゃんは、猫を呼ぶとき「ピスピスピス」と言う。今度から私も使わせてもらおうと心に刻んだ。 そんなこんなで、古代アゴラに到着。ここもアクロポリスの共通券で無料で入れる。野の花がいっぱいの古代アゴラは、アクロポリスよりも感動。ここはかの有名なソクラテスやプラトンが弁舌をふるっていた場所。アトランティス大陸についての最古の記述を残したというあのプラトン先生が。是非とも直接お話しを聞きたかった…。 猫の餌付けの規模ヤバい プラトン先生が立ったかもしれない演説台 移動の準備 2~3時間かけて古代アゴラを堪能してから、明日のバス乗り場を確認しに、シンタグマ広場方面に向かう。適当にこっちの方向だろうと歩いていると、モナスティラキ駅の近くのモナスティラキ広場に出た。生活感が溢れていて、ゴミゴミしている。道を調べようとベンチに座ったら、顔にペイントした気持ち悪いオジサンに声をかけられたので、思い切りガン飛ばして、その場を離れた。少し前からつけられていたのは知っていたけど、私の睨みは効果てきめんだったようで、それ以降ついてこなくなった。 本当にこの道で良いのか不安になり始めたころ、シンタグマ広場が見えてきた。見慣れた景色に安心!ここはもうだいたい庭だ(言いすぎ)。 喜び勇んでバスを確認しに行くと、バス停の表記が全部ギリシャ語!行き先が読めない…。ひとまずバスの乗り場だけは解ったので、発車時刻をデジカメで撮って、後でじっくり確認することにした。 14時頃、Everest(チェーンのカフェ)に入ってカプチーノとケーキ(E2.80)を食べる。オレンジとチョコレートのパウンドケーキは日本ではあまり見たことがない。とても美味しかった。でもカプチーノはSTREET CAFEの方が泡がきめ細かくてクリーミーで好みだった。 それからちょっと家に電話をかけた。母は国際電話は高いと思って気を使っていたみたいだけど、電話代はとても安い。E4(560円)のテレホンカードで、5回ほど日本に電話したけど、まだなくならない。公衆電話は基本的にどれでも国際電話がかけられるのでとても便利。便利といえば、郵便局やOET(電話局)でも両替えが可能。場所によっては銀行よりもレートが良かったりする。 夜はさっさとシャワーを浴びて、明日からの計画を練った。このシャワーがなかなかの曲者で、迂闊に出しっ放しにできない。出し過ぎると時々水になったりするので(まだ寒い今の時期にそれは恐い)、濡らしたら一旦止めて、洗ってから急いで流す、を繰り返す。飛行機でもらったアメニティセットに入っていた靴下が寝る時に大活躍。持って来て正解だった。 あと、トイレが戸惑う。紙を一緒に流してはダメなのだ。詰まってしまうからなんだけど、朝なんかにぼーっとしていると、うっかりトイレの中に紙を捨ててしまいそうになるのだ。『郷に入ったら郷に従え』なんだけど、無意識でやっていたことを変えるのはなかなかに難しいものだな、と思った次第。 ぜんぜん読めないバスの停留所 必死の痕跡(ベッドの上) Location ■古代アゴラ(アテナイのアゴラ) Ancient Agora24 Adrianou, Athens 10555, Greece
Greece–Turkey 40-Day Journey / Day 2 ギリシャへ(機内) 1:00 — SQ348にてアテネへ出発。搭乗ゲートの表示が出てから、ゲートが3回変わった。 この時期、アテネへ行く人は少ないみたい。近くに居たギリシャ人のおじさんが、「君はギリシャに行くのかい?」と気軽に声をかけてくる。手荷物を機械に通して、少しおじさんと話していると、またゲートが変わった模様。「4回目だよ、あっはっは」‥‥気楽だなぁ。 4度目の正直。今度こそちゃんと飛行機に乗れた。周りから聞こえてくる声が、ギリシャ語ばかりになってきた。「パラカロー(英語のPlease)」とか、くるくる回っている語感がなんともかわいらしい。飛行機のトイレで顔を洗って、就寝モードで席に着くと、サンドイッチとリンゴとポテトチップスというヘビーな夜食が配られた。 結構しっかりと寝て、身支度をしていると、日本人らしき女の子がこっちを見ていたので声をかけた。名古屋からきたというトモコちゃんは、妹のキョーコちゃんと一緒に10日ほどギリシャの島に滞在するらしい。 席に戻って、朝食を持って来てくれたスチュワードさんと話しをした。「え?40日もいるの?友達とかは?」と聞かれたので「一人よ」と応えると、「ワオ!!君はアドベンチャラーだね!」と親指を立てて、グッジョブサインをいただいた。 アテネ到着 アテネの空港、エレフテリオス・ヴェニゼロス国際空港に到着!ついにギリシャにやってきた! 預けた荷物が出てくるのを待つ間、機内で会ったトコモ&キョーコ姉妹とお喋りをした。二人は予約しているホテルのあるシンタグマ広場に向うという。私もひとまずそこから始めようと思っていたので、バスで一緒に行くことにした。 ツーリストインフォメーションでCityMapをもらい、E95番のエアポートバスでシンタグマ広場に向う。オリーブの木を山程見かけた。40分くらいでバスはシンタグマ広場に着いた。バスを降りて、3人でキョロキョロしていると、変なおじさんが英語で声をかけてきた。これが噂の悪徳旅行会社!(じゃなかったかもしれない)「ソーリー、もう予約してるのよ」などと嘘を並べておじさんの助けを断った。 空港のツーリスト・インフォメーション シンタグマ広場 宿探し 両替えなどをしたかったので、広場でトモコ達を別れた。 実に変わった子だった。なぜ旅先としてギリシャを選んだのか、お互いに聞きあったら「聖闘星矢が大好きだったの!」と嬉々として説明してくれた。そして妹がすごく疲れた顔でそんな姉を見ているのが面白かった。「パルテノン神殿でサオリさんのように君臨してきてねー」と言って手を振ると、トモコはビックリしたように振り返り「そんなこと言う人初めてよ!」と言った。 二人と別れて、まずやることは宿探し。荷物を置いて身軽になりたい。トモコが親切に、この辺りに日本人が経営している安心な旅行会社があって、宿を紹介してくれるだろうと教えてくれたのだけど、旅行会社で紹介してもらうような良いホテルに泊まるつもりはなかったので、安宿がたくさんあるというアテネのプラカ地区に向かって歩き始めた。(←アテネはじめての人) プラカ地区の町並みはとてもかわいらしく、パステルカラーの壁の家々や石畳の道に、花やオリーブが色を添えている。ふと安宿っぽい「HOTEL」の看板を見つけて見上げると、ブルーのテラスが雰囲気がよくて、そこに入ってみた。道場破りさながら「たのもー!」という勢いで、誰もいない受付に向って「Excuseme~!」と言うと、2階からバタバタと小柄なおじさんが降りて来た。シングルルームで安い部屋はあるかと聞くと、トイレとバス共同で、一泊E28とのこと。「2日泊まったらディスカウントしてくれる?」と聞くと、すごくしぶってからE25にしてくれたんだけど、まだ朝も早かったし、他を見ても良かったので、「他も見てみるわ」というと、最終的に1泊E20にしてくれた。「何がそんなに問題なんだ、俺のバイクはホンダのカブなのに…」とボヤかれたけど、聞こえていないフリをした。清潔な宿とはちょっと言いがたいけど、シャワーもちゃんとお湯が使えるみたいだし、立地は申し分なかったので、バックパッカー初日に泊まる宿としてはなかなか良かったと思う。 夕方、ネットカフェで友達に「値切ったよ」とチャットを送ると、「いきなり逞しすぎる!」と絶句された。 さて、荷物を部屋に置いて、外出を告げようとすると、さっきの宿のおじさんが上の階から「Come on!!」と手招きしながら叫んでいる。応じて上に登っていくと、なんと!真昼の太陽が照りつける屋上からはアクロポリスが見える!すごすぎ!!舞い上がって写真を撮った。「ちょっとあそこに行って来るわ!」と言って宿を飛び出したけど、まず地理を把握した方がいいだろうと思いなおして、一旦シンタグマ広場に向かった。大きな道は全部この広場に行き着くので分かりやすいのだ。その分ここは、右も左も解らない旅行者が集まる場所なので、『まず騙されるのはこの広場』らしいんだけど、得に何事もなかった。シンタグマ広場の像のナニにオレンジが刺してあって、どこの国もやることは同じだなぁと思って、一人で大いにウケた。 HOTEL KOUROS どこの国でもやることは同じ アクロポリス だいたい地理がつかめてきたので、本日の本命のアクロポリスに登ることにした。大きな道より、プラカの町を抜けていった方が気持ちがよさそうだと思って歩いて行くと、まるでポストカードのような小道があったり、犬猫がたくさん出て来たりして、大正解!途中、手書きの『←ACROPOLIS』の標識に、「マジで??」と思ったりしたけど、ちゃんと辿りつけた。 世界史の教科書の最初のページに、私はいる。 こんな大きな遺跡が、大都会アテネに聳えているんだから本当にすごい。紀元前424年に完成したパルテノン神殿は、修復工事をうけながら、眼下に広がる変わり行く街並みと、人々の姿をずっと見守っているように思えた。 手書きの「←アクロポリス」の看板 やってきましたアクロポリス! Location ■アテナイのアクロポリス Acropolis of AthensTheorias 20, Athens 105 55, Greece
Greece–Turkey 40-Day Journey / Day 1 福岡空港から出発 旅立ち日和の良い天気。朝、母と妹と一緒に福岡空港へ出発。前日の夜、やっとバックパックに荷物を詰め終わり背負ってみると、「うっ」と息ができないほど重い…。乾電池を半分くらいに減らした。(今考えればそれも現地調達で間に合った)それでもたいした運動も、体を使う仕事もしてなかった体力不足の私には充分重い。でももう減らせるものがないのだった。 9:00 — 福岡空港に到着。早速荷物を預けてしまおうと、搭乗手続きをしに行って荷物を測ると、たったの9.4キロだった。母と妹から「大袈裟~~~」と責められる。「あんたの言い様だと15キロくらいあるのかと思ってたわ」と。だって私もそのくらいあると思っていた。世の中30キロのバックパック背負って歩く女性もいるっていうんだから、このくらいでへこたれてどうするってね。がんばらねば! 10:30 — 母と妹に手を振って、SQ989 シンガポール行きに乗り込んだ。実は一人で飛行機に乗るのはこれが初めて。なんだか冒険が始まった気になってきた。気分が上がってきたので、さっそく機内で『シンガポール・スリング』というカクテルを頼んだ。スッキリとした甘さで、南国の味がした。すきっ腹にカクテルとワインを飲んで爆睡。旅慣れてるわけでもないくせに、いったいいつ明日からの計画を立てるのか‥‥ シンガポールでトランジット 15:55 — シンガポールのチャンギ国際空港に到着。日本との時差はマイナス1時間。1時間分西に来た。外気温は36度。空気がムっとしている。この空港は、高校生の時、修学旅行の乗り換えで立ち寄ったことがある。なんだか『黄色い』という印象が強く残っている空港だったけど、10年ぶりに来てみてもやっぱり黄色かった。 トランジットの案内に従って、搭乗ゲートを確認しようとしたけど、日付が変わった翌日深夜1:00のフライトで、時間がありすぎるので、まだ解らないという。待ち時間9時間をどうにかしてつぶさなければ、ということで5千円をUSドルに両替えした。可愛いカフェがいくつもあったので、入ろうかと思ったけど、お茶やパンを買って節約。旅は始まったばかり。節約できるところで節約せねば。 空港内のフリーのインターネットを使って妹にメールしたり、友達をチャットに呼びつけたりしてすごした。パソコンの設定なのか、15分置きにIEが落ちて少し面倒だけど、それ以外は文句ナシ。便利な世の中だよねぇ…。 シンガポール・スリング 無料のインターネットスペース Location ■シンガポール・チャンギ国際空港 Singapore Changi Airport60 Airport Blvd., シンガポール 819643
ギリシャに行こう。エーゲ海を見よう。心の声がそう言った。 社会人になって5年。仕事にも慣れてきて、ちょっとマンネリな日々。 時々、一人きりになりたくなったりする。一人きりじゃ生きていけない事は解っているにもかかわらず。誰も私を知っている人がいない場所で、自分の考えたいことだけを考えて自由でいれたら。そんなことを思う。大事なものの大切さを忘れてしまう前に、何かこう、動く必要があるのかなと思った時、一番最初に思い付いたのは、一人旅だった。 一人でどこかに行くなんて、地元の九州から関西までしか行ったことがない。海外旅行の数だって、そんなに多い方じゃない。だけど、なぜか『そんな事ができるだろうか?』なんてことは一つも思わなかった。『できるかできないかは問題じゃない。やるかやらないかだ』と思っただけだった。そこで、会社と家族と友達に旅に出ることを告げた。福岡−アテネ間の90日間オープンチケットを12万くらいで買って、出発日を3月末にした。ゴールデンウィーク頃に友達と現地で待ち合わせようなんて事を、ノリだけで企画してみたりして、とてつもなくお気楽でアバウトな計画を立てた。 出発まで、旅の準備は少しずつしていったけど、具体的なプランはまるで考えなかった。ガッチリと予定を決めてしまわない方が良い気がしていた。自由な旅なんだから、自分を目標に向って急き立てる必要もないわけで。何をしたっていい。何もしなくたっていい。そんな旅に憧れたんだから。それこそ気に入った土地があれば、旅の期間中ずーっとそこに居て、絵を描いたり、本を読んだりしても良いと思っていた。でもそこはやっぱり私。「せっかくならいろいろ見てまわらなきゃ!」という貧乏性のおかげで、じっとしていられないに決まっている。案の定、そうだった。 これは、そんな私の40日間の旅の記録です。