Greece–Turkey 40-Day Journey / Day 7 月曜日の朝 ハッピーマンデー!店が開いている!昨日の夜は本当に暖かくてよく眠れた!髪も洗えた!洗濯物も乾いた!やっぱり宿は大事! 7:00 — 起床。支度をしてから町の中心部に降り、公衆電話から家に電話をかけた。ブログが更新されていないからと心配されていた。そんなに頻繁にネットカフェに行けないんだって!次に長期旅に出るときは、PCとネット環境を整えて行こうと心に誓う。ただ、持ち歩くの重いな……。 特に家では変わったことはない様子。電話を終えて、郵便局で妹にポストカードを送り、パン屋で朝ごはんのクルーリを買った。 宿の猫 宿の猫ズ 早すぎる再会 『地球の歩き方』に載っているメテオラ行きのバスストップ(バス停ではなく、広場にあるポイント)でしばらく待ったけど、バスが来る気配なし。またこのパターンですか。ハプニングにも、もう慣れてきた。 水を買うついでに売店のおじさんに尋ねてみたら、「メテオラ行きはない。100m先のバスステーションで確かめてみろ」という。わけが分からずバスステーションへ。ところがとても混んでいて、窓口に行くには相当時間がかかりそう。 近くにいたおじいさんに尋ねてみると、さっき私がいたところでいいという。やっぱりそうだよね、とガイドブックの情報を信じて元の場所に戻り、バスを待つけど、やっぱり来る気配がない。それなのに、通りすがりのおじさんが「メテオラ行きはそこでいいよ!」なんて声をかけていく。 どっちだよ! 棒立ちしていても寒いので、歩き回っていたら、昨日別れたダンとデイビットから「キヨ?」と呼び止められた。 早すぎる再会! 彼らが言うには、確かにバスはいつもはここから出ているんだけど、今はオフシーズンなので、そもそもバスが運行していないらしい。 そういうことか!英語圏の人の英語は分かりやすくて助かる!(笑) 今度こそちゃんとした情報を確かめにバスステーションへ行くと、やっぱり今の時期はバスがないとのこと。 タクシーでメテオラ山頂まで行くには5€かかる。高くつくなぁ……と思っていると、ダンが「3人でシェアすれば大丈夫さ!」と言ってくれた。 嬉しい!また仲間に入れてくれるのね! タクシーを捕まえて、メテオラ山頂にあるメガロ・メテオロン修道院まで向かった。間近で見る奇岩群は圧巻。かつてメテオラには24もの修道院が建てられたという。現在残っている修道院は6つ。 メガロ・メテオロン修道院 メテオラ観光 ダンが「僕らは2つ、3つ修道院を見て、歩いて村へ降りるつもりなんだけどいい?入場料が2€ずつかかるしさ」と言うので、「いいよ」と返事をした。私もそのつもりだった。 二人は今日中にここから西のイオアニナに向かうという。 「今日中!?」 びっくりして聞き返すと、「僕はゆっくり旅をするのが好きなんだけど、デイビットは素早く回って世界中を見てまわりたいんだよ」とダン。 コルフ島では少しゆっくりしたいとダンは言ってたけど、デイビットはゆっくりなんて絶対しないと思う……。 メガロ・メテオロン修道院に無事に到着! 修道院では服装について決まりがあり、ジーパン姿だった私は入口で「あなた、女の子よね?ダメよー」みたいなことを言われ、巻きスカートを借りてジーパンの上から巻き付けた。 「似合う似合う」とダンが笑う。 メテオラ最古のメガロ・メテオロン修道院はすごかった。中のイコン(宗教画)や博物館は威圧的なほど豪華。 キリストを中心にして使徒や天使が囲むドーム状の壁画、拷問の数々を描いたイコンに終始鳥肌が立ちっぱなし。金の飾りがたくさんついた重々しい衣装に、金ぴかのレイピアや銃を身に着けた人物が、旗を掲げて人の首を刎ねている。 室内に流れるビザンティン音楽を聞きながらそれらを見ていると、「何のために?」と問いたくなる。 じっくり時間をかけて見学してから、テラスに出た。一気に頭がタイムスリップから抜け出したような感じがした。 日本人のツアーの一行がいて、日本語が聞こえてくる。 ダンが近くにいたアジア系の男の子たちに、私たち3人一緒の写真を撮ってくれるように頼んだ。ファインダーを覗いて「わぉ!身長が!」と笑われた。 私は152センチしかないし、デイビットは2m以上あるからね。 「ドレミかな?」 「いや、ミドソだろ?」 などと盛り上がっている。 それからしばし休憩。ダンはトイレに行き、デイビットはどこかに行った。日本人のおばちゃんたちのシャッターを押してあげたりしていると、さっき写真を撮ってくれたアジア系の男の子に写真を撮ってくれと頼まれ、「いいよ」と手を差し出したら、 「違うよ、一緒に写ってほしいんだ」 と言われて、なぜかひと様の写真に写り込んだ。 ダンが笑いながらその様子を見ていたので、ダンの方へ歩いて行くと、 「彼ら、日本人?」と聞かれた。 「違うよ。『イーアルサン』って数えてたから中国人だろうね」と答えたら、 「そっかー、僕には言葉が分からないよ」だって。 いや、私だって分からないよ。 「ミドソ組」記念撮影 ダンからバナナもらった 修道院を飾るイコン 双頭の鷲の紋章 カストラキ村へ メガロ・メテオロン修道院でかなり時間を使ってしまったので、あと一つだけ見学してから下山することにした。 ダンとデイビットは、今日の15:15カランバカ発のバスに乗らなければならない。 すぐ近くのヴァルラアム修道院に行ってみたけど、月曜日は休館日だった。あと一つをどこに絞るか作戦会議をして、帰り道に立ち寄れるルサヌ修道院に行くことにした。 1時間くらい歩いて、ルサヌ修道院に到着。この修道院は尼僧院で、こぢんまりとしていて、あまり見るところはない。でも、とても手の行き届いたこぎれいな修道院だった。 ここの見学はさくさくと終わったので、下山することにした。 ダンとデイビットが泊まっているキャンプ場があるカストラキの村を目指して歩いていく。 ダンからパンとオリーブを分けてもらって、お腹いっぱい。 道中、素敵な草むらを見つけて「いいわーー!」と写真を撮っていると、ダンが首をひねって、 「う~~ん、グレイトな……草むらだね!」と言った。 ダンがデイビットに聞こえないように声を落として、 「デイビットの言葉はアクセントが強いから、聞き取りにくいんじゃない?オーストラリアのなまりでさ」と言うので、 「そもそもデイビットはあんまり喋らないしね。あ、でもさっき、トゥダーイ(today)とかマンダーイ(Monday)とか言ってたね」と言うと、 「そうそう、ソレだよ!」とニコニコしながらダン。 可愛いおじちゃんだなぁ、ダンって。 まさかこんなところで、高校生の時に授業で習ったオーストラリア英語のなまり知識が活用されるとは思わなかった。 二人で笑っていると、デイビットが振り返って、 「キヨ、大丈夫か?」とニッコリしたので、 「大丈夫、歩くの好きだから!」と片手を挙げて返事をした。 バッグに付けている万歩計を見ると、今日はすでに10キロ歩いていた。 そのうち、二人が泊まっているキャンプ場が見えてきた。二人はこれから荷物をまとめて、カランバカを発つのだ。 キャンプ場の前で、 「会えて本当に良かったよ」と言って握手をした。 「安全な旅をするんだぞ」とデイビット。 「イスタンブールでまた会おう!」とダン。 本当にお世話になりました!最高に素敵な人たちだ。どうもありがとう! ダンとデイビット ルサヌ修道院 グレイトな草むら カストラキここまで 修道院、下から見たら カランバカに延泊 二人と別れて、カストラキの村からカランバカの町まで歩いて帰った。途中、この寒いのにノースリーブを着こなす金髪美人のお姉さんから「メテオラはこっちで合ってる?」と聞かれて「うん」と答えたけど、美人に動揺して「結構遠いよ」と言いそびれた。 カランバカに戻ってきてからネットカフェに行き、友達にハッピーバースデーのメールをして、そのまま1時間ほどチャットした。その後、スーパーでオイルサーディンとジャム、パン屋で大きなパンを買った。全部で1.2€いかなかった……。こうやって食いつなげばいいんだ。 ちゃんとした食事は病気しない程度に数日置きでいいや。旅のお供にビタミン剤を持って来たのはかなり正解! 昨日の夕方この町に着いたので、まだ少し物足りなくて、明日までここにいることにして、宿のオーナーに延泊を告げた。 このオーナー、とてもひょうきんで面白い。 明日はカランバカの町を、じっくり散策しようと思う。 Location ■メガロ・メテオロン修道院Holy Monastery of Grand MeteoronG, Kalampaka 422 00, GREECE
Greece–Turkey 40-Day Journey / Day 6 海外あるある移動トラブル 4:30 — 起床。 どのみち寒くて眠れないので、朝6:30発のラミア行きのバスに乗ろうと、町外れのバス停に向かった。けれど、バスも来なけりゃバスステーションも開かない。辺りは当然真っ暗で、星がまだきらめいている。 チケット売り場のおじさん、明日ここに来いと言わなかったか? 極寒の中、1時間くらい待っても全然バスがやって来る気配がないので、仕方なく再び宿に戻って待つことにした。 宿に戻ったとて震えるくらい寒いんだけど……。 9:00 — 再びバスステーションに行った。 その頃にはバスの乗客らしき人たちがいて、バスステーションのドアを引っ張ったり叩いたりして、首をひねっている。 あ、そうか! その時、天啓のごとくひらめいた。 日曜日だ! このあたりじゃ、ほとんどの店が日曜日は徹底して営業しないけど、まさかバスステーションまで営業しないだなんて! アテネから一緒だった中国人の女の子二人連れがバスを待っていたので、挨拶をして、「バスのチケットはどうしようか」「まぁ、バスの中で買えるだろう」などと話をした。 ギリシャの乗り物で無賃乗車すると、罰金がすごいのだ。抜き打ち検査にひっかかると、どんな理由があろうとも運賃の40倍の料金を払わされるらしい。怖い怖い。でも今日は仕方ないよね。だって買えないんだから! 中国人の女の子二人は英語が上手で、発音も良くてうらやましい。40日間旅をするのだと言うと、「遺跡に興味があるのね。でも、いくつも見てると全部同じに見えてこない?」と聞かれた。 まぁねぇ……。 「それでも自分の目で見たいの」と答えた。 二人はこれからアテネに戻るのだという。 10:30過ぎに、10:15発のラミア行きがやってきた。二人と別れてバスに乗り込む。 私のほかには、外国人男性バックパッカーが二人。 バスの中でラミア行きのチケットを6.50€で購入。昨日、バスステーションのおじさんは7.80€って言ってなかったっけ?コミッション込みの料金だったのかな。日本と違って至る所で手数料が発生するから、日本人は戸惑うよね……。 パーティー結成 ラミアまでは2時間だと聞いていたのに、1時間かそこらでバスが停まった。車掌さんが「ラミア、ラミア」と叫んでいる。 「ここ、ラミア?」 後ろを振り返って背の高い男の人に尋ねると、「違う。ラミアは乗り換えだ」とのこと。 えーーー、聞いてないし……。 どことも知れない場所で、ラミア行きのバスを待つことになった。あ!そういえばデルフィで会ったケンブリッジ在住のご主人が、「ここまで来るのが大変だった」って言ってた!詳しく聞けば良かったよね……。 さっきの男の人に「どこまで行くの?」と聞くと、「カランバカ」と言う。 「電車で?」と聞くと、 「バスだよ」と。 バスもあるの?? 私はラミアで電車(OSE)に乗り換えてカランバカに向かうつもりだったんだけど、ラミアについての情報が何もない。人口4万人以上の町らしいので、どこかで地図くらいは手に入るだろうと考えていたんだけど……。 私は咄嗟に、「一緒に行ってもいい?」と聞いた。絶対その方が確実な気がした。 男の人は笑顔で、「もちろん! ついておいでよ!」と快く承諾してくれた。 バス停でその人と話をしていると、デルフィから一緒だったもう一人のバックパッカーの男性がやってきた。 背が低くて、禿げたおでこと肩までの長い髪がヒッピー風に見える彼の名前はダン。カリフォルニア出身だとか。 最初に話をした、身長が軽く2m以上ある男の人はデイビット。オーストラリア人だそう。 デイビットがダンに、 「カランバカまで、この娘が一緒に行きたいってさ」 と説明すると、ダンが明るい声で、 "Sounds good! We’ve got a party now!(僕らはパーティーになったね!)" とニコニコしながら言った。ドラクエの仲間が増えた時の音が聞こえる。 移動の不安がなくなって、ちょっとほっとした。しばらくして、乗り換えのバスがやって来た。長距離バスは良い。重たいバックパックはバスの下に入れて預かってくれるし、車内は暖房が入っていて暖かい。 走ること1時間。ようやくラミアに到着した。 そして私は唖然。 目の前はガソリンスタンド。 荒涼とした風景の中、日曜日のため働く人すらほとんど見当たらない。 絶対、電車の乗り場なんて探せない。 「はーーー」と嘆息していると、デイビットがバスの運転手と話をして戻って来た。 バスは2時間待ちで、カランバカの一つ手前のトリカラという町でもう一度乗り換える必要があるという。 時間があるのでランチにしようか、ということになった。 食事ができる店を探して歩くけど、どこも日曜日なので開いてない。これはもう「日曜日の恐怖」としか言いようがない。やっと見つけた店で料理の値段を聞くと、チキンが1皿10€と言われた。結構高いので、スーパーで食料を調達することにした。 私が菓子パンを買うと、ダンから、「そんなジャンクなものを食べて……」と言われた。 道ばたでパンを水で流し込みながら話をした。 ダンは旅を始めて3か月、デイビットは1年になるんだそう。 私は友達が4月の末にギリシャに来るから、後で合流するんだと言うと、 「日本から?いいねぇ」とダン。 ダンはよくお喋りをする、優しくて楽しい人だ。 逆にデイビットは無口。黙々と歩いていく。 デイビットはオーストラリアに奥さんと子供がいるんだって。どうして1年も旅ができるんだろう? ここで乗り換え?え、無理。 ギリシャ正教会のカミラフカを着用した司祭様(帽子のてっぺんにつばがあるのでたぶん…) ラミア行きのバス カランバカ到着 それから1時間くらい待って、ようやくトリカラ行きのバスが来た。 トリカラまで7€。一昨日からの猛烈な寒さと、この移動の疲れがどっと出てきた。バスの中でウトウトしながら、今日は暖かい宿に泊まろうと心に誓う。 トリカラまで2~3時間。それからまたバスを乗り換え、カランバカまで40分。 体力の限界だと思っていたのに、ダンが指をさして教えてくれたメテオラの幻想的な奇岩群に圧倒されて、完全に目が覚めた。 空に向かってそびえる400mを超える巨大な奇岩。その上に建つ修道院。麓に広がるオレンジ色の町並み。 カランバカでバスを降りると、ダンとデイビットは、さらにメテオラに近いカストラキの村で宿を探すか、キャンプをすると言う。 私は疲れていたので、カランバカで休むと告げて、 「明日また会うかもね。本当にありがとう」と言って彼らと別れた。 さて、また一人になった。 バックパックを背負って、立地の良い安宿を尋ねたけど、改装工事中だった。 少し遠いけれど、デルフィで出会ったケンブリッジ在住の日本人夫妻から教えてもらった宿を訪ねてみようかと思って、緩い登り坂をのぼり始める。 もっと遠いかと思ったけれど、町から10分ほどでたどり着けた。 これが、すっごく綺麗な宿! トイレ、バス、暖房付きで、ベッドは大きくてふかふか。 共同だけど、冷蔵庫とキッチン用品は全部自由に使って良いとのこと。もちろん、いつでもお湯が使える。 これで25€! オーナーは楽しい人だし、もう値切る気にもならずに即決。 ベランダの椅子の上でネコが昼寝をしている。 5€でこの差かぁ……。 荷物を部屋に置いて、早速デルフィでできなかった洗濯をした。 やっぱり宿は大事だと痛感。寝るだけなんだしと思っていたけど、旅先ではそこしか帰る場所がないわけで。 夏ならともかく、寒いからといってカフェに入ったりしていては、余計にお金を使ってしまう。少し学習した。 それにしても、メテオラとカランバカは居心地が良い。 少しここでゆっくりしたいと思った。 カランバカ到着 宿を探して巨石に向かってゆるい登り坂を行く 素敵宿・アルソスハウスの外観(2005年当時) 暖房万歳!! カランバカで早めの夕食 一息ついてから町に降りて、ネットカフェの場所を確認。明日は友達のバースデーなので、メールしないと。 宿への帰り道、おじさんばかりがたまっているファストフード店でスブラキピタと水(2€)を買ったら、席に座って食事していたおじいさんが、ここに座りなさいよと手招きしてくれたので、相席させてもらって、一緒にテレビを見ながら食事した。2€(280円)でお腹いっぱい。 それにしてもテレビではハチの巣とハチミツの映像が流れていたのだけど、なぜかテロかなにかがあったような物々しい放送だった。現地リポーター、目まぐるしく変わる解説員、忙しく流れるテロップ、みたいな。大事件なのだろうか。ハチがぶんぶん飛んでいる。 しかし後になってギリシャのニュースはこういうものなのだというのが解って来た。 Location ■カランバカKalampakaG, Kalampaka 422 00, GREECE