Greece–Turkey 40-Day Journey / Day 23 なにもしない日 いいよいよトルコ最終日。早めに起きて、8時前に宿を出た。街が騒がしくならないうちに、写真を撮っておきたかった。そこで今日は、静かなところを探して、マルマリスの近郊に出かけることにした。 昨日、関西弁のおじさんと行ったロドスへのフェリー乗り場を通り過ぎて街を抜け出し、湾に沿ってどんどん歩いた。気に入った景色が見つかると、立ち止まって写真を撮ったり、時々海辺に降りて石の上に座ったりして、景色を眺めた。 マルマリス朝の港 マストが空を刺すマルマリスの彩り お城へ続くノスタルジックな裏路地は建物の構造がとにかくユニーク 路地裏の不思議。古びたマットレスと子猫 これぞ一人旅の醍醐味。気ままなお散歩 iPodで音楽をがんがん聴きながら歩くのは、この旅に出て初めて。いつもなら、人にものを尋ねたり、情報を集めたりで、耳をふさいでおけないのだけど、今日はもうひたすら歩くだけなので、そんなことは気にしなくて良い。なんとも気が楽だ。 昨日の夜からずっと食べ続けているスピニッチパイを、お弁当代わりに持って来た。あとは水をどこかで仕入れなければ。 1時間半ほど歩いて、ようやく売店が見つかった。水とアイランを購入。おばちゃんが、細かすぎるおつりをガムでも良いかと聞いてきたので、「良いよ」と答えてガムを受け取った。 トルコはご飯は美味しいけど、ガムは美味しくなかった。ガムというよりゴムの味がする。いや、味じゃない。味がしない。 2時間半くらい歩いたら、道の突き当たりがホテルになってしまったので、そろそろ戻ることにした。 途中、海のそばの岩の上に座って、スピニッチパイとアイランで昼ご飯にした。このスピニッチパイだけど、昨日の夕方、パン屋さんで1つ丸ごとじゃ大きすぎたので、切ってもらってグラムで買ったんだけど、まだ食べきれない。昨日の夜から、朝、昼と3食同じモノを食べているのに。 「もったいないお化けが出る」と言われようが、さすがにそろそろ飽きて来た。 今日はのんびりした一日だ。たまにはこういう日も良い。 昼ご飯を済ませた後、また2時間半かけて戻らなきゃならないので、そろそろ街に引き返すことにした。なんたってトイレも無いし。 「何もしない時間」で出会えた小花の絨毯 湾の対岸に先ほどまでいたマリーナのヨット群 安定のアイラン なぜか日本語の先生になる 14時頃、街に戻って来た。帰り道はなんだか早かった。 またしてもレストラン街でカフェのお兄さんに声をかけられたので、「ごめんなさい、お腹いっぱいなのよ」と断ると、「ちょっと待って! 日本人でしょ? 日本語教えて!」と言われた。 『What's your name?(英)/名前はなんですか?(日)/namae wa nandesuka?(読み)』 みたいなあいさつ表をいくつか書いてあげたら、ものすごく喜ばれた。 カフェのオーナーがやって来て「彼女の職業はなんなんだ? 先生か?」と聞くと、周りが「違うみたいだけど、先生みたいなもんだよ」と言っている。 全然違うから。 「日本語の最後は全部『デスカ』なの?」などと聞かれ、「う~ん、そうじゃないのもあるけど、とりあえず今はこれだけ覚えて」と言ってきた。日本語は難しいのです。 それからネットカフェに行こうと歩いていると、自称ムエタイチャンピオンの背の高いおじさんに声をかけられ、自分のメールアドレスを無理矢理押し付けられた。 マルマリスのネットカフェは1時間2YTL(160円)で良心的。でも、すでに10YTL(800円)しか所持金がないので、一心不乱にブログを更新して、急いでネットを終了。 海外の旅先で財布にこれだけしかお金がないのは、自分でもすごいと思う。でも、今からトルコリラを作っても仕方ない。 アーケードの近くをぶらぶらしていると、PTT(郵便局)の近くに大量の公衆電話を発見。トルコ人だってみんな携帯を持ってるにもかかわらず、これでもかと言わんばかりに電話が並んでいる。おもしろい……。 21年後の補足 当時は「こんなに電話ボックスいる?」と思って面白がって撮った一枚。 でも今になって調べてみると、国境を越える旅行者が行き交う港町マルマリスでは、携帯電話の海外利用が今ほど気軽ではなかった時代、公衆電話は旅人が家族や友人と連絡を取るための大切な手段だったらしい。 何気なく撮った写真に、ちゃんと2005年が写っていた。 今日はトルコ最終日なので、スーパーでトルコの地酒・RAKI(ラク)を買った。 「ラクの小さいの置いてる?」と店のおじさんに聞くと、「ラク? お酒だよね? あるけど……」と戸惑われた。 まだ日の高いうちから酒を買おうとするアジア娘は、相当変だったに違いない。おじさん3人に取り囲まれて、「コップもいるだろ、持っていきなよ」「水との割合は1:1だからね」などと、甲斐甲斐しくレクチャーを受けた。 宿に帰って、さっそくラクを試してみることに。水で割ると白く濁って楽しい。 ……のだけど。 強烈な香りはアニスらしい。甘い匂いのするお酒で、つまみをポテトチップスにしたのは間違い。ナッツ類の方が良かった。でもやっぱり苦手かな……。エフェスビールにすればよかった。 アルコール度数は50度だった。 残ったのは2YTL。きっちり使えた。 あと1時間ネットができたなぁ(もういいって)。 明日は早起きして、フェリーで国境を超えて、ギリシャのロドス島へ向かう。 ズラリと並んだ公衆電話は、国境の港町だからこその光景だったのかも トルコの地酒・ラク(Rakı) Location ■マルマリスフェリーターミナルMarmaris FerrySarıana mah, Mustafa Münir Elgin Blv, Günnücek, Marmaris Cruise Port, 48700 Marmaris/Muğla, Turkey
Greece–Turkey 40-Day Journey / Day 22 パムッカレ→デニズリ→マルマリス 昨日の夜22:30頃、誰かが部屋をノックして、「ツーリストなんだけど、パムッカレについて聞きたい」と言ってきたので、「そんなに良く知らない」とドア越しに答えた。 寝ようと思ったら、さっきの人が変な人だったりして……などと考えて寝つけなくなってしまったので、ナイフを枕元に置いて寝た。 朝起きて、10時前にチェックアウト。今日はデニズリからエーゲ海沿いの港町・マルマリスに向かう。 10:20 — 旅行会社の前に来いと言われていたので行ったら、エルマンはいなかった。イサさんに見送られてデニズリに向かって出発。エルマンとのり子さんによろしく伝えてもらうように頼んだ。 デニズリのオトガルで、野菜とケバブを巻いたラフマジュンを食べた。美味しかったけど、アイランと合わせて4YTL(320円)。朝ご飯にしては、ちょっと使い過ぎた。 昨日、雨の中を歩いたせいで少し風邪気味なのか、消化不良になり、バスの中で少し気分が悪くなってしまったのだけど、 バスで隣の席になったニライという女の子が、めちゃくちゃフレンドリーで、モスクで唱える歌のようなもの(賛歌みたいな感じかな?)の本を、バスに乗り込んできた物売りのおじさんから買って、私にくれた。ニライがすごく話したそうなので、眠ることができなかった。 4時間ほどで、バスはマルマリスに到着した。 トルコの伝統のファストフード「ラフマジュン」 マルマリス到着 今日は天気が良く、山の上から見るエーゲ海はとても綺麗な青をしていた。山あり、海ありで、とても綺麗な街だ。 宿に入って、ユーロで支払えるかどうか聞くと、オッケーみたいで一安心。 トルコに滞在するのは、今日を含めてあと2日。その後は船でロドスに渡るので、これ以上トルコリラに両替するのもなんだし。 宿に荷物を置いて、ロドス行きのフェリー乗場を見に行くことにした。街の隅っこから歩いても、25分くらいのところにあるらしい。 通りを歩いているだけで、海沿いにずらりと並んだレストランや絨毯屋、陶器屋、その他イロイロから声をかけられて、ちょっとうんざり。 明日から【声かけたら許さん】みたいな貼紙をして歩こうかと、本気で考えたりした。 客引きさえいなければ、道に沿って並ぶボートはカラフルで可愛いし、素敵な街なんだけどなぁ。ゆっくり見て歩きたい……。 トルコ南西部エーゲ海と地中海の交わる美しい港町マルマリス 宇宙飛行士像 海沿いを歩いていると、突如として現れる宇宙飛行士。 なぜマルマリスにNASA……? リゾート地に突如現れたガチ装備の宇宙飛行士像に違和感しかなくて、とりあえず写真だけは撮ったものの、当時はそのまま通り過ぎてしまった。 21年後の補足 ブログを書くために調べてみてびっくり。これはNASAの宇宙飛行士ジェームズ・F・レイリー2世にまつわる記念像だった。レイリーはトルコ国旗とマルマリスのペナントを宇宙へ携行しており、それを記念して建てられたものらしい。 台座には、トルコとアメリカがともに宇宙を探究し、その協力によって世界がより良い場所になることを願う言葉が刻まれている。 ただの「リゾート地に突如現れた違和感しかないガチの宇宙飛行士」だと思って撮った一枚に、こんな秘密があったとは(笑) 21年前の私よ。せめて台座を読め。 NASAの宇宙飛行士ジェームズ・レイリー2世を称えるブロンズ像 デカい猫が突進してくる 関西弁のおじさん レストラン街の喧騒を通り抜けたところで、自転車に乗ったおじさんに出会った。 やけにニコニコした顔で見られているなぁと思っていると、案の定話しかけてきた。 「日本人? 何しにこんなところまで来たん?」 めちゃくちゃ上手い日本語だ。 「船でロドスに行くの」 と答えると、 「あーね! せやなかったら、あんまりここには日本人来んもんなー」 と、全部日本語なのだ。 この旅で出会ったどの人より日本語が上手い。 しかも……関西弁? ロドスへのフェリー乗場はどこに行けば良いのか尋ねると、おじさんも詳しくは知らないらしい。 「あっちの方やとは思うんやけどなー。着いてってもいい? 勉強になるしな」 と、断りようのないお願いをされて、一緒にフェリー乗場を探すことになった。 「今、仕事ないから、魚釣りばっかしててん」 と、イントネーションまで完璧な関西弁なのが面白い。 ちょうど今は“ツーリスティックホリデー”なんだとか。「この期間はみんな普段の仕事を休んで、観光客を迎えるために街をきれいにするんだよ」と聞いた。 パムッカレで初めて『ツーリスティックホリデー』のことを聞いた時、ホリデーなら休みなのかと尋ねると、そうではなく、通常の仕事を休んで、みんなで観光シーズンの準備をする週になっているのだそう。 いたるところで家の壁を塗り替えたり、リフォームをしたりしているのは、そのためだったんだ。